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トランプ大統領が大統領令に署名: 追加失業保険延長(週$600から$200減の週$400(?)へ)

Trump's Executive Order

8月8日(土)、ドランプ大統領は、新型コロナウイルス感染の拡大を受け、追加失業保険の延長を含む、以下の4つの経済対策を実施する大統領令に署名をしました

  • 特別追加失業保険の延長
  • Payroll Tax (給与税)の繰延べ
  • 学生ローンの支払い繰延べ
  • 住宅の強制立ち退きの禁止

追加の新型コロナウイルス経済対策協議が膠着状態にあり、大統領選まで90日を切りバイデン優位と聞こえてくる中、号を煮やしたトランプが、議会での承認を待たずに大統領令を発令した形ですが、中身を確認すると、何とも曖昧且つ中途半端な追加経済策になっております。

特別追加失業保険の延長:本当に週$400が上乗せされるのか?

7月末まで支給されていた、特別追加失業保険である週$600の上乗せ分に頼って生活をしている失業者も少なくありません。当初の共和党案の週$200までは下がりませんでしたが、民主党が主張していた週$600の継続との折衷案として、週$400の追加支給を決めた形です。

しかし、

追加支給分の週$400ですが、7月までの$600上乗せ分全額を連邦政府が負担していたのとは異なり、$400の内25%にあたる$100は、各州が負担をすることを前提としています。各州の財政状況は非常に厳しい状況にあり、Ohio州のDeWine州知事は、早速この大統領令を受け入れましたが、Ohio州で負担する週$100は、現行Ohio州が支給している通常失業手当から充当する可能性も示唆しました。

と言うことは、実際の上乗せ分は週$400ではなくて、$300になってしまうかもしれないのでは・・・

California州のNewsom知事も、州で25%($100)の負担を前提とする大統領令を採用するには、「California州として追加で週$700 million (約750億円)の財源が必要となる」と否定的です。

財源に苦しむ多数の州で、この大統領令受け入れに混乱が生じているなか、「週$400の追加失業保険がいつから支給されるのか、本当に週$400貰えるのか」と、多くの失業者が不安を抱えながら、追加失業手当支給を待ち望んでいる状況が続いています。

Payroll Tax (給与税)の繰延べ:免除ではない

2週間で$4,000以下、年収で$100,000(約1,060万円)以下の労働者を対象に、2020年9月1日から12月31日まで給与税を繰延べする内容ですが、2つの大きな問題があります。

  • 免除でなく繰延べなので、追って支払い義務が発生
  • 現在最も支援が必要な失業者へ直接関係なし

免除ではないので追って払う必要があり、給与税といっても、実際は税引き前の6.2%となるSocial Security Tax分だけが繰延べとなり、対象となる就業者にとっては大きなメリットがないようにも思えます。

一方で、トランプ大統領は「11月3日の大統領選で再選された場合は、繰延べでなく免除とする計画である」と大統領選を睨んでの発言をしております。

残りの2つの大統領令、「学生ローンの支払い繰延べ」と「住宅の強制立ち退きの禁止」に関しても、前者は学生ローンを抱える労働者や失業者の支援となる内容ですが、後者は、単にアドバルーンを揚げただけで、連邦政府からの資金支援はなく、具体策も謳われておらず、実際どこまで効力があるのか分かりません。

Stimulus Check

他の経済対策はどうなっているの?

トランプ大統領が、議会承認を得ずに大統領令を発令し、しかも民主党が要求していた追加経済対策と大きな乖離があり、民主党のPelosi下院議長をはじめ、民主党内では今回の大統領令に対する反発に加え、大統領令自体の法的な正当性を疑問視する声もあり、多くの米国民にとって一番気になっている、2度目の$1,200のStimulus Check(給付金)支給を含めた、追加経済対策協議が止まってしまっております。

11月の大統領選を控えて、共和党と民主党間で表裏で色々な戦いや駆け引きが展開されているなか、新学年のシーズンとなりました。失業率の高止まりが続き、2度目のStimulus Checkを心待ちにしている家庭も多いかと思います。本当に困っている人達の支援となり、米国経済への刺激策となる、実のある追加経済対策に期待をしたいと思います。